2008年12月24日水曜日

今日はなんの日

昨日は、天皇誕生日でした。ニュースをみて、「あー、今日は天皇誕生日だったか」と思った人もいるかもしれません。この人にとって、「天皇誕生日」は「敬老の日」や「勤労感謝の日」くらいの重みしかありません。ニュースを見る前に「今日は、天皇陛下の75歳の誕生日だな」と知っていた人もいるでしょう。その人にとっては、他の祝日より重みのある一日だったかもしれません。
ところで、明日はイエス=キリストの誕生日です。「キリストが生きていれば、かぞえで来年は2009歳か。西暦元年は、たった一週間でおわり、1月1日には西暦2年になってしまったのかなー」なんて考えている人はいないと思います。(西暦1年とキリストの生まれた年の関係については諸説あるようです)
日本では天皇誕生日とキリストの誕生日に挟まれた今日が、一番盛り上がる日のようです。いつ頃からそうなったのかは知りませんが、仕事と恋人のどちらをとるかを迫られる踏み絵のような一日です。「どんなに仕事が忙しくても、クリスマスイブだけは残業しない」と宣言していた友人がいます。たとえ彼女がいない年でも絶対に残業はしないそうです。「それが男の意地」だとか。
「お祝いに夕食でも」と彼女とデートするのは誕生日の当日ですが、キリストの誕生祝いは前日の夜。毎年、意味のないことを考えてしまう12月24日でした。

2008年12月22日月曜日

だれのための施設?

2008年1月に全面供用開始されたナショナルトレーニングセンター(NTC)を見学してきました。
地上3階・地下1階の屋内施設には、世界最大規模の1000畳敷きの柔道場、バスケットボール・ハンドボール・バドミントンコート、レスリングの専用練習施設などがあります。たくさんの高機能ハイビジョンカメラも設置され、パフォーマンスの分析に活用されています。基本設計から3年以上かけて完成した設備の総工費は、陸上トレーニング場などの屋外施設を含めて370億円(2008年1月21日 msn.産経ニュースより)になります。
トップアスリートが集中的に練習する環境が整い、競技者のレベルアップに資するすばらしい設備でした。

「手前から3番目がオグシオの汗をたっぷりすいこんだコートです。彼女たちはあのコートを愛用してました。ちなみにスエマエがよく使っていたのは、一番手前のコートです」
「ラウンジではいろいろな種目のトップアスリートが交流して、情報交換することができます。ちなみに、卓球の福原選手とテニスの錦織選手もここで愛をはぐくんだという噂もあります」
と施設の案内者がサービス情報を提供してくれたりします。

トップアスリートの育成に国が関与することや、いわゆる「箱もの行政」を嫌う意見もあります。
「オリンピックのメダルを税金で買う必要があるのか」という批判もあるかもしれません。
湯水のごとく金をかけるべきだとはいいませんが、競技力の向上にある程度国が力をいれるのは賛成です。どんな種目でも最高のパフォーマンスをみるとワクワクします。その結果を残した人が日本人であれば、うれしく感じたり誇らしげな気分になります。他人のやっていることを自分のことのように喜び、競技に望むまでのプロセスを知って感動したりします。
怒りがこみあげたり、悲しみにくれるばかりのニュースが多い現実社会の中で、泣いたり笑ったりできるスポーツシーンはひと時のやすらぎを与えてくれます。映画や音楽でいやされることもありますが、なにが起こるか分からないスポーツのドキドキハラハラ感が僕は一番好きです。

ところで、NTCを紹介するビデオの最後が「すべては、トップアスリートのために」という言葉で締めくくられていました。カッコよく仕上がったそのビデオにぴったりとはまる言葉ではあります。たしかに施設の大部分はトップアスリートしか使えないし、彼らの技術力UPやメンタル面を支援する設備です。
それでも、「すべては、日本の元気のために」と言ってほしかった。

2008年12月18日木曜日

ボクシングの日本代表

あるパーティーで、北京オリンピック ボクシング日本代表の清水選手と食事をする機会がありました。彼は自己紹介で、開口一番「北京では、メダル狙ってました」と言い切りました。
自意識過剰な若者の強がりでもなく、自己顕示欲が強いものの負け惜しみでもなく、さらりとさわやかに語った言葉に、清水選手の自信と自負が表れていました。
清水選手は、駒沢大学の学生で北京五輪ではフェザー級(57kg)の試合に出場しました。この階級には世界中から28人の選手がエントリーしています。2回戦から登場した清水選手は、初戦に勝てばベスト8進出です。昨年の世界選手権で3位となったトルコのキリク選手と対戦。惜しくも、9-12の判定で破れてしまいました。
試合の模様をユーチューブの動画で確認しましたが、客観的に見てこの判定は明らかな誤審です、
とぼくが断定することはできません。主観的には清水選手有利のように見えますが、アマチュアボクシングの採点基準も知らずに勝手なことをいうのは控えます。
最終的にトルコのキリク選手は銅メダルを獲得しました。清水選手には悔しさも残っていますが、世界と十分に戦えるという確かな手応えも得ました。
現在大学4年生の清水選手は、悩んだ末にロンドンを目指すことを決意したそうです。アマチュアボクシングを続けながら社会人として生活するのは大変でしょうが、自分で決めた道を突き進み、納得できる結果を残してほしいと思います。

パーティーの席で、自分のことを語る清水選手には堂々とした落ち着きがありました。他の人の話を謙虚に聞く耳も持ち、その時の様子を自身のブログで「かなり勉強になった」と書いています。
トップアスリートに必要な自信と向学心をもった清水選手のこれからに期待し、応援していきます。

清水選手のブログはこちら。
http://boxing.sportsbuaka.com/?p=169

2008年12月16日火曜日

カーボン・オフセットの年賀ハガキ

温暖化対策の一つにカーボン・オフセットという手法があります。生活したり商品を購入すると、その過程で二酸化炭素を排出します。排出した二酸化炭素を打ち消すために必要な費用を、受益者が負担する仕組みです。例えば、快適に生活するためにエアコンで暖房したとしましょう。厚着して我慢すれば二酸化炭素は発生しませんが、暖房器具なしで冬は過ごせません。やむを得ず発生した二酸化炭素を打ち消すために、通常の電気料金に二酸化炭素の吸収に必要な料金(植林に必要な費用の一部など)を上乗せして支払うのがカーボン・オフセットの考え方です。
年賀ハガキにもカーボン・オフセットタイプと通常タイプがありました。カーボン・オフセットタイプは通常タイプより1枚あたり5円高く設定されています。環境意識が高い人はこちらを買いますが、そうでない人は通常タイプを買います。1枚あたり5円の費用で、排出した二酸化炭素と吸収する二酸化炭素が同量になるのがカーボン・オフセットの建前です。しかし、50円のハガキに対して5円くらいの上乗せがちょうどいいので、その価格に設定したようにも感じます。実際に計算すると1枚あたり4.3円かもしれませんし、5.7円かもしれません。もちろんちょうど5.0円という可能性もあります。「5.7円なら許せるが、4.3円だったらけしからん」と思うくらいなら、最初から通常タイプを買えばいいのですが、いまいち納得できません。環境のために必要なのだからすべてをカーボン・オフセットタイプにすべきだという別な議論もあります。この論理だとすべての商品をカーボン・オフセットタイプにすべきだということになるのですが、それなら消費税の一部を環境税にすべきです。ゴミ焼却設備や下水道設備を環境意識の高い人たちだけのお金で賄うことはできません。カーボン削減が社会生活に必要なものであるなら、やはり税金として徴収すべきでしょう。
年賀ハガキ売り場の前でしばし考えていると、「日本郵便」のはっぴを着た売り子さんに「どのタイプにされますか?」と聞かれたので質問してみました。
「このカーボン・オフセットタイプというのはなんですか?」
「あ、これは環境のため寄付金つきのハガキです」
寄付なんだ! それなら5円でも10円でも設定は自由です。うーん、それならカーボン・オフセットと言わずに環境保護の寄付金つき年賀ハガキと書いておけばいいのに。
頭のなかで屁理屈をぐるぐるめぐらせながら、インクジェットタイプ(通常料金)を買って帰りました。

※環境省のHPに記載されているカーボン・オフセットの定義
カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、[1]まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、[2]どうしても排出される温室効果ガスについてその排出量を見積り、[3]排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。

2008年12月13日土曜日

攻めるような防御の気持ち

「最後まで攻めの気持ちで戦います」スポーツ選手のコメントに多い重要な心構えですが、実践が難しいことも確かです。Jリーグでは、磐田VS仙田の入れ替え戦がありました。2対0とリードされてロスタイムに入った仙台は必死のプレーで1点を返し、なおも怒涛の攻撃を続けます。あと1点でJ1昇格、入れられなければ磐田にJ1残留を許してしまいます。残りわずかな時間ながら、仙台の激しい攻撃が止まりません。結局2-1で仙台が破れましたが、ロスタイムのような勢いで試合の序盤から攻めていれば負けることはなかったようにも感じます。しかし、ロスタイムに入ってからの運動量では1試合は持たないでしょうし、守備面のほころびからもっと失点していたかもしれません。
柔道では嘉納杯東京国際大会が開催されていましたが、こちらも、終盤にリードを許している選手は必死に攻め、ポイントで優っている選手が守勢に回っていました。
攻め続けることだけが何かを得る唯一の方法となったものの戦いぶりは観ている人を興奮させます。
最後まで攻め続ければ必ず勝てるわけではなく、守り切る戦術も必要です。早く時間が経って欲しいと逃げる気持ちではなく、城を襲ってくる敵を蹴散らすような気持ちも「最後まで攻める気持ち」のひとつです。
やはり、攻める気持ちの強いことが勝利を手にする条件なのでしょう。

2008年12月12日金曜日

いきている言葉

心理学の本に「イド」「エゴ」「スーパーエゴ」という言葉がありました。精神分析学者のフロイトが心の構造を表現するために使った言葉です。
イ ド :本能的欲望や原始的衝動の集まりで、快感や欲求充足を求める強いエネルギーの塊。
エゴ(自我) : イドの衝動性をコントロールするもの。正気を保ち知恵を働かせること。
スーパーエゴ(超自我):道徳的良心。
3つを簡単にまとめるとこのように書いてあります。
イドという言葉になじみはありませんでしたが、イドとエゴを反対に理解していたようです。
「スーパーエゴ」は、「ものすごく身勝手な人」だと思いこんでいました。

ところで、「エゴイスト」を辞書で調べると、「利己主義者」と書いてあります。この認識は間違っていなかったようです。「スーパーエゴ」を調べると、「フロイトが用いた言葉で道徳的良心」とあります。
「スーパーエゴイスト」は、辞書には載っていませんでした。そんな言葉はなかったのでしょう。

イドとエゴがどこかで反対の意味に使用され、エゴイスト=利己主義者として広まったのかもしれません。
誤用が広がり慣用的に使用されると、やがて一般的な言葉になります。自分は正しい用法を使い続けているのに、誤用が普及して一般化されていくと不機嫌な気持ちになることがあります。「言葉は変態する生もの」だと思っているので、柔軟に対応すべきだと考えています。それでも、書き言葉としての「ら」抜き言葉は許せん、などと思っているぼくはやっぱり「旧守派」なのかもしれません。

2008年12月10日水曜日

何歳から大人?

朝日新聞の世論調査によると「民法上の成人年齢を20歳から18歳に引き下げることに反対が56%、賛成は37%」(10日朝刊)とあります。
現行の民法では、20歳から成年と規定されています。一般に「未成年」という言葉はありますが、「未成人」とは言いません。法律学上、「成年」と「成人」は区別すべき概念ですが、ひとまず「成年=成人」として扱います。未成年者は、親の同意なしに結婚したり、飲酒・喫煙をしてはいけないことになっています。
世論調査では、「選挙権を18歳に引き下げることにも57%が反対(賛成38%)」とあります。ところが、少年法の「20歳未満を少年」とする規定については、81%が「18歳未満に下げた方がよい」と回答しています。「罪を犯してはいけないことを自覚すべきだが、選挙に行ったり親の同意なしに結婚できるほどの判断力はないのが18歳である」と解釈すべきでしょうか?

○18歳の人間に、さまざまな権利を与えてしまうのはなんとなく不安だ。
○18歳の人間が罪を犯した場合、少年院で更生させるのではなく、刑務所に入るべきだ。
調査は有権者を対象に実施したそうです。大人の身勝手が調査結果に現われているような気もします。

18歳の社会人や大学生が、喫煙や飲酒で逮捕されたという話はききません。しかし未成年者喫煙禁止法と未成年者飲酒禁止法はちょっとくらい破ってもいい法律、というわけではありません。「ちょっとくらい破ってもいい法律」があると法律を守る意識が薄れていきます。「18歳でタバコをすってもつかまらないのだから、大麻をすってもつかまらないだろう」と考える人は少ないと思いますが、遵法意識を高める意味でも「18歳は成人」に賛成の一人です。