2008年12月10日水曜日

何歳から大人?

朝日新聞の世論調査によると「民法上の成人年齢を20歳から18歳に引き下げることに反対が56%、賛成は37%」(10日朝刊)とあります。
現行の民法では、20歳から成年と規定されています。一般に「未成年」という言葉はありますが、「未成人」とは言いません。法律学上、「成年」と「成人」は区別すべき概念ですが、ひとまず「成年=成人」として扱います。未成年者は、親の同意なしに結婚したり、飲酒・喫煙をしてはいけないことになっています。
世論調査では、「選挙権を18歳に引き下げることにも57%が反対(賛成38%)」とあります。ところが、少年法の「20歳未満を少年」とする規定については、81%が「18歳未満に下げた方がよい」と回答しています。「罪を犯してはいけないことを自覚すべきだが、選挙に行ったり親の同意なしに結婚できるほどの判断力はないのが18歳である」と解釈すべきでしょうか?

○18歳の人間に、さまざまな権利を与えてしまうのはなんとなく不安だ。
○18歳の人間が罪を犯した場合、少年院で更生させるのではなく、刑務所に入るべきだ。
調査は有権者を対象に実施したそうです。大人の身勝手が調査結果に現われているような気もします。

18歳の社会人や大学生が、喫煙や飲酒で逮捕されたという話はききません。しかし未成年者喫煙禁止法と未成年者飲酒禁止法はちょっとくらい破ってもいい法律、というわけではありません。「ちょっとくらい破ってもいい法律」があると法律を守る意識が薄れていきます。「18歳でタバコをすってもつかまらないのだから、大麻をすってもつかまらないだろう」と考える人は少ないと思いますが、遵法意識を高める意味でも「18歳は成人」に賛成の一人です。

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