2009年7月7日火曜日

審判もチャレンジを!

プロ野球のセントラル・リーグは、本塁打のビデオ判定導入に向けたテストを8月から実施することになりました。責任審判が必要と認めたときにビデオ映像を確認するのですが、現状ではそれをもとに判定をするのではなく、問題点を洗い出すための試行だそうです。
人間のやることですから、審判だって間違うことはあります。ときに「誤審」がゲームを大きく動かすことがあり、それもひとつの「ドラマ」である、という人もいます。確かに、「誤審」によって心に残る「ドラマ」が生まれることもあります。シドニーオリンピックの柔道100Kg超級決勝戦で篠原選手(現・代表監督)がフランスのドゥイエ選手に敗れた試合は、日本柔道の敗戦のうちでもっとも印象に残るものでしょう。しかし、誤審によって生まれるドラマは必ず「悲劇」です。
第1回ワールドベースボールクラッシックの日本 対 アメリカの試合では、日本選手のタッチアップが認められないという(確信犯的な?)誤審があって、日本は敗れました。最終的にこの大会で日本が優勝したので、この小さな悲劇は「世紀の誤審」とまでは呼ばれません。つまり、悲劇の度合いが大きいほど「ドラマ」として記憶に残るわけです。
「あってはならないこと」があった方が「おもしろい」というのは矛盾ですが、それも人間の心理かもしれません。

テニスの大きな大会では、数年前から「チャレンジ」という制度を導入しています。微妙な判定に対して、選手が「チャレンジ」を要求する権利をもち、ビデオ映像を解析したCG画像が即座にスクリーンに映し出されます。審判の判定と違う結果なら、ポイントは修正されます。プレーヤーは決められた回数の「チャレンジ」しかできませんが、誤審の場合はチャレンジを要求できる回数は減らない仕組みです。
最初の頃は人間味がないようにも感じましたが、「チャレンジ」できる回数を制限しているところに駆け引きもあり、見せる視点と公平性のバランスがとれた面白いシステムになっています。

判定する人にはツラい制度かもしれませんが、プロフェッショナルな審判には制度の導入にチャレンジしてもらいたいものです。

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