2009年2月8日日曜日

学級委員と徒競走

ある公立高校の野球部監督から話を聞く機会がありました。神奈川県から夏の甲子園にでるためには、7回または8回の予選を勝ち抜く必要があり、全国有数の激戦区と言われています。横浜高校や桐蔭学園などの私立強豪校がたくさんあり、戦後に甲子園出場経験のある公立高校は5校しかありません。
その高校は甲子園大会に出場したことはありませんが、夏の大会で準優勝したこともあり、本気で甲子園を目指す「熱い」練習は365日休みがありません。監督と部長が部員の体調をチェックし、必要な選手には適宜休みをとらせるそうです。すべての部員が甲子園を目指して入部してくるわけではなく、なんとなく野球部に来た生徒に高い目標を持たせることがなかなか大変だそうです。
「小学校時代に“お手てつないで徒競走、なかよくみんなでごゴールイン”という教育を受けてきた子供たちに、部内で競争してレギュラーをとれ、他の学校との競争に勝って甲子園を目指すんだと教えるわけですから、大変ですよ」
という話を先週聞いたのですが、今日の新聞に「鳥取の小学校で約20年ぶりに“学級委員長復活”」とありました。リーダーを選ぶのではなく平等を重視すべきだとの考え方から、学級委員長をおかずにいたそうです。順位をつけない徒競走の話は聞いたことがありましたが、学級委員長のいない学校が珍しくないとは知りませんでした。
会社には社長がいますし、自治体には知事や市長がいます。ほとんどの組織にはトップがいて、ほとんどの社会には競争があります。小学校において競争を排除することが「悪平等」とは言いませんが、社会を学ぶ場の基礎として、学級委員や一等賞があってもいいと思います。

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