2009年2月2日月曜日

WBC と 1971年の“日米”ワールドシリーズ

1960年代、MLBの単独チームが日本にやってきて、日本のオールスターや読売ジャイアンツなどと親善試合をしました。当初、圧倒的な力を見せたMLBチームでしたが、60年代後半に黄金期に入っていたジャイアンツはMLBチームに勝ち越すことがたびたびありました。オリオールズやドジャーズはシーズン終了後に観光を兼ねて来日し、親善試合をしているだけで本気で戦えば負けるはずがないと主張しました。
ジャイアンツ側は、負け惜しみを言わずワールドシリーズのチャンピオンチームを派遣し、真の世界一を日本で決めようと挑発します。調整の結果、70年のMLBチャンピオンであるオリオールズが71年の秋にやってくることになりました。71年もMLBチャンピオンになると予想されたオリオールズですが、ワールドシリーズ最終戦で、パイレーツに破れてしまいました。日本では予定通り、ジャイアンツがV7を達成しました。ジャイアンツは、オリオールズが来ても意味がないから、チャンピオンのパイレーツをよこせとMLBに迫ったそうです。さすがは「ナベツネ」、じゃなくて当時は、「正力親子」が読売では力を持っていたようです。しかし、当初の予定通り、やってきたのはオリオールズです。
この年、本気で戦ったオリオールズは、8勝3分けとジャイアンツを相手にしませんでした。

さて、3月から始まるWBCも、米国チームは最強とはいえないメンバーのようです。MLBが主催しておきながら、必勝態勢でないというのは理解できませんが、アメリカが早々に敗退することが続けば、やがて本気になるでしょう。あるいは、昔と違って本気で戦ってもそう簡単にタイトルを奪還できる時代ではないのかもしれません。

状況はどうあれ、日本チームの熱い戦いに期待します。

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