2009年4月15日水曜日

武士道とカウボーイ道?

5-15と大敗しているゲームで、ニューヨーク・ヤンキースのスウィッシャー一塁手が8回裏からメジャーで初めてのマウンドに上がったというニュースがありました。高校以来の登板だったというスウィッシャー選手は、1イニングを無失点に抑えたそうです。アメリカでどう受けとめられているのか分かりませんが、日本のプロ野球の監督が同じことをすると物議を醸しそうです。
エンターテイメントの中のファンサービス、対戦相手に対して失礼な行為、試合放棄に等しい敗退行為など、賛否両論あるでしょう。

日本の高校野球の試合で、122-0という試合があり話題になったことがありました。10年以上前の夏の甲子園大会につながる青森県予選でのことです。大量リードを奪われたチームの監督は、ゲームを続けるか試合を放棄する(没収試合となり公式記録には残らない)か、部員の意思を確認したところ、一人の部員だけが最後までやりたいと応えたそうです。そして、両方のチームが全力で戦った結果が122-0という得点差になりました。

メジャーリーグには、「書かれざるルール」と呼ばれる暗黙の了解事項があります。大量リードをしているチームは盗塁をしないとか、ホームランを打った選手はガッツポーズをしないなど、相手を侮辱する行為をしないことだそうです。
どれだけ点差がついても全力を尽くすことが相手を尊敬することなのか、戦意喪失したチームを必要以上に傷つけないことが尊敬なのか。日本とアメリカの文化の違いなのかもしれません。
戦争で捕虜になったアメリカ兵は、降参しているのだから、それなりの待遇で適切に扱われることを当然と考えたそうです。投降したら命を取られることまで覚悟するかつての日本人的感覚とは違うのでしょう。

「リスペクト」だけの問題なら、一塁手がマウンドに上がることは理解できません。もっともイチローがマウンドに上がるシーンを見てみたいというファン心理は別にありますが。

0 件のコメント:

コメントを投稿