2009年4月20日月曜日

大道芸

「大道芸」は横浜の春の風物詩のひとつになっているようです。桜木町近くの野毛地区では昔から盛んだったようですが、最近では、伊勢佐木町やみなとみらい地区でもたくさんの大道芸をみかけます。
読売新聞の地域面によると、「みなとみらい21大道芸」には世界各国から、52組210人の大道芸人があつまり、一日で64万人が見物したそうです。昨日、みなとみらい地区に行きましたが、いろいろなところで多彩な芸が繰り広げられていました。軽妙なトークで見物人を楽しませるマジシャンのところには、あっというまに人だかりができます。植木鉢のような容器を空中にいくつも放り投げ、頭のてっぺんで次々にキャッチしていくおじさんは、上半身はだかで胸に紅葉マークを付けていました。老齢ではないと思いますが、かなりのベテランのようです。

黄色いシャツの下に真っ赤なパンツをはいた青年の自転車曲乗り芸が終わると、右の眼に眼帯をした、車いすのおばあさんが真っ先に男性に近寄り、青年が用意していた箱にチップを入れました。両親に小銭を渡してもらった子供たちがそれに続き、ひとときの芸を楽しんだ見物人が「お代」を箱に入れて、その場所を去っていきます。
小一時間して同じ場を歩いていると、先ほどの自転車芸人と車いすのおばあさんが何やら会話していました。遠目からみただけなので、どんな話をしているのかは分かりません。
春の暖かな日差しに誘われて街にでた薄幸のおばあさんが、自転車芸でひとときのなぐさみを与えてくれた若者に、わずかな金額のお礼を箱に入れた。
という勝手な想像が、「サクラだったの?」という疑念に変わります。余計なシーンを見てしまったような気がして、その場を通り過ぎました。
それからしばらくして、ショッピングモールの中のおもちゃ屋で、再び車いすのおばあさんとすれ違いました。孫と一緒に来ているようでした。「サクラじゃなかったんだ。よかった」という心理になります。そして今度は、「あーなんで、おれって、すぐにうがった見方をしてしまうのだろう」とまたまた考えてしまいます。

快晴でさわやかな日曜日なのに、自分だけ晴れたり曇ったりの一日でした。

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