2009年1月7日水曜日

教育の一環

1月6日付け朝日新聞の夕刊に "高校スポーツを取材するとき、「教育の一環」というフレーズに違和感がある” という書き出だしの記事がありました。続いて、悪戦苦闘して全国大会(花園)に出場した高知中央高校ラグビー部とその指導者である大八木敦史氏の熱意が紹介されています。
高校サッカーでは、ベスト8に進出した大津高校(熊本)の平岡監督が「理不尽さが人をつくる」とコメントしていました。これに対し、キャプテンの藤本選手は、「普段の練習のおかげで、試合感覚や判断力が磨かれている」と応えています。指導方針については触れられていませんが、厳しい練習風景が想像されます。

高校スポーツの指導者と話をしていると、「のびのび派」と「厳格管理派」があるようです。選手の自主性や個性の発揮を尊重する指導者と、目標を明確にしそこに到達するための手段や技術を徹底的に教え込む指導者がいます。どちらかに極端でなはなくバランス感覚が大切なのですが、3年間という短い期間で成果をあげるためには、ある程度の管理が必要なようです。

昨年末、中日ドラゴンズ・山本昌投手の200勝達成を祝う地元の行事に参加しました。中学時代の野球部の監督との対談で、山本投手は「厳しい指導で痛い思いもしましたが、殴られるときには納得できる理由があったので、監督を恨むような気持ちは一切ありませんでした」と話しました。
中学を卒業してから20数年、毎年暮れには同級生たちとこの監督のところに顔を出しているそうです。「のびのび派」でも「厳格派」でも、心を通わせる指導なら、生徒はそれを感じとって育っていくのだと実感しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿