2009年1月8日木曜日

世界新記録の瞬間とデジタル放送

アナログ放送を見ていると、民報のTV局も画面の右上に「アナログ」と表示するようになりました。「あなた、いまだにアナログですよ」と言われているようで不快な気持になります。アナログ電波の受信状態が悪いときに、ビデオの内臓チューナーを使ってデジタル放送を見るのですが、アナログ放送とデジタル放送ではタイムラグが生じます。通信技術の制約によって、デジタル放送の方が1~2秒遅れて放送されます。

陸上の100m走なら、アナログ放送でウサイン・ボルトが世界新記録を樹立した瞬間に、デジタル放送では80m付近を走っていることになります。このことは、スポーツのライブ中継として決定的な欠点のように私は感じます。大げさかもしれませんが、自分がスタジアムで競技を見ているときに、世界新記録が出たならば、「歴史的な瞬間に立ち会えた」と感じるはずです。TVの生中継に興奮するのは、疑似的にその感覚を得られるからです。ニュース速報で結果を知ったあとに、録画のスポーツ放送を見てもちっとも面白くありません。記録が出るのか出ないのか、勝つのか負けるのか、見ている今と同時に起こっているシーンだからこそ、生放送に迫力があるのです。

2011年のプロ野球日本シリーズ、東京ドームで興奮している友人は、ご丁寧に携帯電話から実況中継してくれます。勝負を決める最後の一球、「押し出しのフォアボールでサヨナラ!」と絶叫を聞いたときに、デジタル放送では、ピッチャーが振りかぶっている、なんてことのないように、アナログ中継の終了前に技術革新が進んでいることを願います。

蛇足ですが、NHKニュースの前の時報が消えていました。いつのまに?

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