2009年1月21日水曜日

新大統領と新社長

オバマ氏がアメリカの大統領に就任しました。初の黒人大統領であることや47歳という若さ、さわやかで意思の強さを感じさせるスピーチなど、アメリカ国民ならずとも期待したくなる気持ちは理解できます。
”「地球市民の大統領」と呼んでもいいくらいだ”と称賛するジャーナリストもいました。一方、ワイドショーでは「それにくらべて、この国の総理大臣は・・・」という論調です。「オバマはよくて、アソウだめ」をもっともらしく解説できる人が、今週はマスコミで重宝されるのでしょう。

トヨタ自動車は、豊田章男副社長が社長に昇格する人事を発表しました。創業家への「大政奉還」で難局を乗り切る方針と報道されています。こちらは、日本経済のみならず世界経済にも影響する出来事の一つかもしれません。

昨日(20日)は、「西松建設 国沢前社長を逮捕」というニュースもありました。オバマ氏の大統領就任がなければ、今日の一面のトップだったかもしれません。裏金問題に絡む外為法違反の容疑で逮捕されたそうです。「前社長」と書いてあると、今の社長とは別で、過去に会社のトップだった人が逮捕されたように感じます。実際には国沢社長が20日付けで辞任し、副社長が新社長に就任する人事が行われていました。逮捕された「前」社長は、逮捕の直前まで現職の社長だったわけです。
姑息な感じですが、企業としてはイメージダウンを少しでも低下させるリスクヘッジも狙ったのでしょう。他の大きなニュースの陰に隠れましたが、マスコミが暇な時期ならバッシングされているかもしれません。

ニュースバリューによる報道量の差とマスコミが社会へ与える影響というものについて、少し考えました。

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